1. しまなみ海道サイクリングロード(広島・愛媛)
最も代表的な成功事例です。NCR指定前から「世界のサイクリストの聖地」として注目され、指定後さらに加速しました。
利用者・レンタサイクル:2025年度のレンタサイクル貸出台数は過去最多の約17.3万台。うちインバウンド利用が約43%(約7.4万台)を占め、前年度比約1.7倍に急増。約90の国・地域から利用者が訪れています。
イベント効果:「サイクリングしまなみ」大会では、2024年の総合経済効果が約5.3億円(直接・間接・広報効果含む)。過去の大会でも6〜9億円規模の効果が報告されています。
地域への波及:サイクルオアシス(休憩施設)が多数整備され、地元の飲食・宿泊・修理サービスが活性化。離島部の観光振興に大きく貢献し、「素通りの街」から滞在型観光への転換を実現しています。
2. ビワイチ(滋賀・琵琶湖一周)
NCR指定(2019年)後、体験者数が大幅に伸び、経済効果が顕著に表れています。
体験者数:2015年約5.2万人 → 2019年約10.9万人 → 2023年過去最多の約12.8万人 → 2024年約11.9万人(過去2番目)。
経済効果:2019年約14.7億円。2024年は約21.2億円と大幅増(宿泊利用の増加が主な要因)。一人あたりの消費額が高く、一般観光客より滞在・消費が厚い傾向があります。
取り組みの成果:サイクルサポートステーションや「サイクリストにやさしい宿」を拡充。ゲートウェイ整備(米原駅など)により初心者も参加しやすくなり、県内周遊と宿泊を促進しています。
3. つくば霞ヶ浦りんりんロード(茨城)
首都圏からのアクセスが良く、着実に利用者を伸ばしています。
利用者数:2016年約4.8万人 → 2024年約13.2万人と約2.8倍に成長。コロナ禍でも減少せず、堅調に推移。
関連効果:沿線でのサイクリングイベントやレースが増加(令和5年度は80件)。広域レンタサイクルの利用も安定し、地元の宿泊・飲食への波及が続いています。
全体的な地域活性化効果のポイント
経済効果の拡大:サイクリストは一般観光客より滞在が長く、宿泊・飲食・土産・ガイドなどへの支出が高い傾向。指定により国のPRや支援が加わり、誘客が加速します。
インバウンド誘客:しまなみを筆頭に外国人利用が急増。欧米豪や台湾などからの高付加価値ツアーも生まれています。
地元産業・雇用への波及:レンタサイクル、サイクルステーション、修理サービス、サイクリスト向け宿・食事の充実により、新たなビジネスや雇用が生まれます。
地域ブランドの向上:NCR認定は「日本を代表するルート」としての信用力を高め、メディア露出やSNS拡散を促し、リピーターや広域周遊を生み出します。
持続可能な地域づくり:人口減少地域でも交流人口を増やし、地元資源(自然・食・文化)を活かした観光に転換できる点が大きな利点です。
これらの事例から、認定は「ゴール」ではなく「スタート」であることがわかります。走行環境や受け入れ体制を継続的に磨き、地元の連携を深めることで、効果がさらに大きくなります。
出羽の国NCRも、庄内の海・山・歴史・食といった魅力を活かし、これらの成功事例を参考にしながら認定を目指すことで、同様の地域活性化効果が期待できます。関係者の皆さんの取り組みが実を結ぶことを願っています。


0 件のコメント:
コメントを投稿