第3次自転車活用推進計画が示す未来と、出羽の国が目指す道

2026年8月14日金曜日

コラム

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2026年5月29日、政府は「第3次自転車活用推進計画」を閣議決定しました。


計画期間は令和8年度から令和12年度(2030年度)までの5年間。自転車活用推進法に基づくこの計画は、自転車を「単なる移動手段」から「人と地域をつなぐ社会基盤」「アクティブ・モビリティ」として明確に位置づけ、持続可能な社会の実現に向けた役割を大きく広げた点が特徴です。

計画が描くビジョンと5つの目標

計画のビジョンは、
「安全・快適に自転車を活用できる環境の実現により、自転車交通の役割を拡大し、人と地域が調和した豊かに暮らせる持続可能な社会を目指す」
というものです。
これを支える目標は、これまでの4つから5つに充実しています。

1.安全で快適な自転車ネットワークの整備等による良好な自転車利用環境の実現
 (自転車通行空間を2030年度までに約1万2千kmへ拡大など)

2.自転車事故のない安全で安心な社会の実現
 (ヘルメット着用推進、青切符制度の周知など)

3.自転車交通の役割拡大による地域の良好な移動環境の形成
 (地域交通の課題解決、公共交通との連携)

4.自転車利用の促進による活力ある健康長寿社会や脱炭素社会の実現

5.サイクルツーリズム等の推進による観光地域づくりや地域の活性化


特に目標5では、サイクルツーリズムを通じた滞在型・回遊型観光の促進、地域経済循環の創出、持続可能な観光地域づくりへの貢献が強調されています。ナショナルサイクルルート(NCR)のさらなる充実や、マウンテンバイクを活用したアドベンチャーツーリズムなども、世界に誇るサイクリング環境の創出に向けた施策として位置づけられています。

出羽の国自転車活用推進協議会の取り組みとの接点

私たち出羽の国自転車活用推進協議会が進めている活動は、まさにこの第3次計画が示す方向性と重なります。
協議会では、山形県庄内地方を中心に「出羽の国サイクルルート」を設定し、2030年度までのNCR認定を目指しています。県のモデルルートを軸にした複数のコース(沿岸、山越えなど)で、出羽三山や鳥海山、日本海、歴史文化、温泉、食といった地域資源を自転車でつなぎ、観光だけでなく地域交通や健康、暮らしの好循環を生み出すことを掲げています。

計画が重視する「走行環境の整備」「受け入れ環境の充実」「情報発信」「官民連携の取組体制」は、私たちが日々取り組んでいる走行環境の整備、道の駅など休憩スポットの活用、シンポジウムやイベントを通じた機運醸成、県や市町・民間との連携そのものです。
また、計画で新たに強調された地域交通への貢献や脱炭素、健康長寿といった視点も、庄内の自然を活かしたサイクリングが持つ可能性と重なります。

第3次計画は、地方のルート整備やNCR認定を目指す動きに、国全体の追い風を与えてくれるものです。自転車通行空間の計画的整備を後押しする手引きの改定や、サイクルツーリズム推進の施策が具体化されることで、出羽の国の取り組みもより加速しやすくなります。


これからに向けて
計画期間の2030年度は、私たちがNCR認定を目標に据えている年でもあります。
国が自転車を社会インフラとして本気で位置づけた今、庄内から「走れる財産」を次の世代に残し、国内外から人を呼び込み、地域を元気にするモデルを創っていきたいと考えています。

第3次自転車活用推進計画のスタートを機に、関係市町や地元の皆さん、サイクリストの皆さんとさらに連携を深め、出羽の国ならではのサイクルツーリズムを着実に進めていきます。

安全で快適に走れる道、地域の魅力を感じられるルート、そして自転車を通じた持続可能な地域づくり。
この計画が示す未来を、出羽の国から一緒に実現していきましょう。

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